ゴルフのスコアマネジメントの中で、方向性については最も重要な要因のひとつです。
ここで言う方向性とは、ミスによる方向性の誤り対策だけでは無く、スパット(目標)を定めたアライメントの取り方等、コースマネジメントも含めてお話ししたいと思います。
と言いますのも、せっかくいいショットを打っても、OBゾーンに向かって打っていては良いスコアにつながるわけがわけがありません。
ショットの前に方向性の確認をする一呼吸を入れることは、技術が無くても誰でも出来ることですので、是非、皆さんルーティーンとして取り入れましょう。
それでは、早速、方向性が悪い原因と、それを改善するための練習法やドリル、さらには本番コースでの方向性を良くするためのマネジメントについて詳しく説明していきます。
方向性が悪い原因
まずは、技術的に方向性が悪くなる原因についてお話しします。
- スイングパスの問題:
- スイングパスがターゲットラインに対して適切でない場合、当然、ボールは左右にぶれることになります。インサイドアウトやアウトサイドインのスイングパスが原因で、スライスやフックが発生し、方向性にブレが生じます。
- クラブフェースの向き:
- インパクト時にクラブフェースがターゲットラインに対して開いていたり閉じていたりすると、ボールが左右に飛びます。クラブフェースの向きが正確でないと、方向性が悪くなります。
- アライメントの問題:
- アドレス時に肩や腰、足がターゲットラインに対して正しく配置されていないと、スイングの軌道がずれ、方向性が悪くなります。
- 打ち損じやスライスやフックと言った持ち球の影響よりも、アライメントをしっかり定めることの方が方向性は格段に良くなりますので、アライメントはコースでは最重要視してください。
- 体重移動の不適切さ:
- スイング中に体重が適切に移動しないと、クラブフェースのコントロールが難しくなり、方向性が悪くなります。
- グリップの問題:
- グリップがストロングだったりウィーク過ぎたりすると、クラブフェースのコントロールが難しくなり、方向性が悪くなります。
方向性を重視した練習法やドリル
次に、方向性が悪い原因に対して、ひとつずつ練習法を説明します。一朝一夕には身に付かないと思いますが、もともとのスライスやフックの矯正と同じですので、しっかり練習しましょう。
- スイングパスの修正ドリル:
- インサイドアウトやアウトサイドインのスイングパスを修正するために、ターゲットラインに対して平行に別のクラブを置き、そのクラブに沿ってスイングする練習を行います。これにより、スイングパスが正しくなり、方向性が改善されます。
- クラブフェースの向きの確認:
- インパクト時にクラブフェースがスクエアになるように意識します。基本は手の甲の向きとクラブフェースの向きは一緒ですので、手の甲の向きを意識してスイングを確認し、クラブフェースの向きを調整します。
- ミラーや携帯のスローモーションビデオ等で確認出来る場合は、手の甲の向きと併せて確認しましょう。
- アライメントの確認:
- アドレス時に肩や腰、足がターゲットラインに対して正しく配置されているかを確認します。ミラーを使って自分のアライメントを確認し、修正します。
- 体重移動の練習:
- スイング中に体重を適切に移動させるためのドリルを行います。例えば、片足でのスイング練習を行い、体重移動を確認します。
- グリップの調整:
- グリップの位置を確認し、適切な握り方を習得します。グリップが強すぎたり弱すぎたりしないように調整します。
スパットを必ず活用しよう!
アライメントを取る際には、1ヤードから2ヤード先のスパット(目標)を定める方法は、方向性を安定させるために非常に有効です。
以下に具体的なスパットを定める手順を詳しく説明します。
- ターゲットラインの設定:
- まず、打ちたい方向(ターゲット)を決めます。例えば、フェアウェイの中央やグリーンの特定のポイントなどです。
- スパットの選定:
- ターゲットライン上にある1ヤードから2ヤード先の地面にある目印(スパット)を見つけます。これは、葉っぱ、小石、芝の模様など、何でも構いません。
- アドレスの調整:
- スパットを目印にして、クラブフェースをそのスパットに向けてセットします。クラブフェースがスパットに対してスクエアになるように注意します。
- 身体のアライメント:
- クラブフェースがスパットに向いていることを確認したら、身体全体(肩、腰、足)がターゲットラインに対して平行になるようにアライメントを取ります。
スパットを活用した練習方法
- 練習場での練習:
- 練習場でもスパットを活用する練習方法を試し、スパットを使ったアライメントの取り方に慣れることが重要です。
- 練習場では、マットと平行に打つだけでは無く、右や左に少しターゲットラインをずらして、例えば一球ずつ練習場の柱を目標にずらして打つ等の際に、何らかの目印を見つけて効果的に練習しましょう。
- マーカーを1ヤード先に置くのも良い方法だと思います。
- プレショットルーチンの一部に組み込む:
- スパットを使ったアライメントをプレショットルーチンの一部に組み込みます。
- 練習場でもこれを実現することにより、毎回同じ手順でアライメントを取るクセがつき、安定したショットが打てるようになります。
- ビデオ分析:
- 自分のアライメントをビデオで撮影し、スパットを使ったアライメントが正しく取れているかを確認します。
- コーチやゴルフ仲間からのフィードバックも参考にしましょう。
本番コースでのマネジメント
- コースマネジメント:
- コースのレイアウトを事前に確認し、各ホールの戦略を立てます。
- 例えば、ドッグレッグホールではフェアウェイの広い部分を狙うなど、リスクを最小限に抑える戦略を立てます。
- 自分の持ち球がドローなのかフェードなのかも加味して、リスクを最小限にするアライメントを取りましょう。
- プレショットルーチン:
- 一貫したプレショットルーチンを持つことで、スイングの安定性が向上します。
- 練習場で培ったプレショットルーチンを必ず実施し、アドレス時にターゲットラインの確認と正しいアライメントを保つことを心がけましょう。
- クラブ選び:
- 各ショットに適したクラブを選ぶことが重要です。
- 飛距離だけでなく、方向性を重視したクラブ選びを行います。
- 特に左足下がりやつま先下がり等、スタンスが取りづらい個所からのショットの際は、無理のない自信が持てるクラブ選びに徹しましょう。
- 風の影響を考慮:
- 風の強さや方向を確認し、ショットの方向性に影響を与える要素を考慮しましょう。
- 特にアゲインストの際は、よりフックやスライスの曲がり幅が確実に顕著になりますので、自分の持ち球の曲がり具合も加味し、風に対して適切なクラブ選びを行いましょう。
- フィードバックの活用:
- ラウンド後に自分のショットを振り返り、スパットを使ったアライメントが正しく取れていたかを確認しましょう。
- 同伴者やゴルフ仲間からのフィードバックを受け入れ、改善点を見つけます。
まとめ
ゴルフにおける方向性を重要視し、きっちりアライメントを取ることは、技術が無くても、誰でもすぐに実行できるスコアアップのマネジメントです。
特に、スパットを使ったアライメントの取り方は、方向性を安定させるために非常に有効な方法です。
練習場での練習やプレショットルーチンの一部に組み込むことで、安定したショットが打てるようになりますので、是非、面倒くさくてもクセになるくらいにやり込みましょう。
必ず皆さんのスコアアップにつながることは、200%間違いありません。