ゴルフのスイングは、野球のようで野球ではなく、テニスのようでテニスではない、独自のスタイルで発展しています。
野球もテニスも、ともにスイングプレーン(スイング中に描く仮想の平面)が正しく描かれることが大切ですが、なかなか何が正しいのか分からないですよね。
そこで、今回は、正しいスイングフォームを身に付けるコツを、出来るだけ簡単な考え方で実現出来るように説明します。
まず3つの型を体に覚え込ませよう
ゴルフのスイングを語りだすと、やれ腰のキレだ、やれ脇の締め方だ、と色んな説や注意点があり、何から手を付ければいいか分からなくなりますよね。
そこで、まずは簡単な考え方で体に基本を覚え込ませるために、
・アドレスの型
・トップの型
・フィニッシュの型
の3つの型に注意して練習してみましょう。
この3つの型を体に覚え込ませて、後は、この3つの型を繋げてひとつのスイングプレーンを描いてみましょう。
アドレスの型
ゴルフの全ては、このアドレスから始まります。
足の幅はクラブによって異なりますが、7番アイアンが標準で肩幅くらいです。
背筋を伸ばして直立した所から、背筋を伸ばしたまま足の付け根の股関節から20~30度くらい前傾します。
イメージとしては水飲み鳥やゴリラがお尻を突き出してヒップアップしている形が理想です。
グリップの位置は、あごの下に腕がダランと降りている状態で、左腕は真っ直ぐ下に、右腕はひじを体側に付けて少し曲げた状態にします。
※後方(プレーヤーから見ると右側)から見た時に、左腕と右腕が重なっていないことが大事。
ひざは軽く曲げ、クラブのグリップエンドは体から、こぶし1個半くらい離して、おへその3cm左を差している。
この状態を1つ目の型として体に覚え込ませましょう。
トップの型
次にトップの型です。
クラブはキレイに目標方向へ一直線に向くようにしましょう。
目標方向へ一直線に向くということは、クラブは水平になっている筈です。
それよりも大きく振り被るとオーバートップとなり、スイングが安定しません。
トップでは、この時の左手首の状態が最も大切で、手の甲が甲側に折れても、手首の内側に折れてもいけません。
先ほどの1つ目の型、アドレス時の手の甲と手首の角度(ほぼ一直線)を絶対に維持することが必要です。
左手首の甲側に折れてしまうと、クラブのフェース面も甲側に傾くため、インパクト時にフェースが開いたままになりスライスを誘発します。
逆に左手首の内側に折れてしまうと、クラブのフェース面は空側に傾くため、インパクト時にフェースが閉じ過ぎてフックを誘発します。
トップの型でスイングを止めて、鏡などでクラブやフェースの向きをしっかり確認し、2つ目の型として体に覚え込ませましょう。
フィニッシュの型
最後にフィニッシュの型です。
フィニッシュでは、おへそを目標方向に向けて左足一本で立ちましょう。
右足は、後方からシューズの底が見える位につま先立ちします。
グリップは左肩の上、左耳の横くらいに置きます。
シャフトは首の付け根くらいに担ぐ感じです。
右ひじも左ひじも90度くらい柔らかく曲げた状態にします。
フィニッシュの型も、鏡などで型をしっかり確認し、3つ目の型として体に覚え込ませましょう。
まとめ
アドレスの型、トップの型、フィニッシュの型、これら3つの型を繋げると、正しいスイングプレーンが出来上がり、正しいスイングフォームが身に付きます。
最初は、これらそれぞれの型を、アドレス、トップ、フィニッシュ、と静止して徹底的に身体に覚え込ませ、ゆっくり素振りしてみましょう。
素振りがしっくり馴染んできたら、連続素振りで更に体に覚え込ませましょう。
そして、確実に3つの型を繋げることが出来たら、トップまでの体重移動や、右ひじの向き、切り返す時のコックのリリース等、次の段階へ進みましょう。