ゴルフにおいて、飛距離やスイングについては、一朝一夕に身に付くものではありません。
しかしながら、「あー、あのショットがOBでなければ、100を切れてた」とか「あそこで3パットしなければ90を切れてた」なんていう「たられば」は、ラウンド後に振り返ると必ずいくつかあるのではないですか?
ここでは、出来るだけ技術的なことでは無く、マインドセットを中心とした即効性のあるアドバイスをいくつか挙げてみました。
これは、私自身に言い聞かせることも含めて、次回ラウンドで心がけておこうと思っていることでもあります。
事前練習について
少し早起きして打ちっぱなしで今日の調子を確認
ゴルフ場の練習場では無く、打ちっぱなしで50~60球のショットの練習をしましょう。
十分に身体をほぐす意味合いもありますが、当日朝の球筋は当日のラウンドでも出がちです。
よって、アプローチからドライバーまで一通り打ってみて、「ダフリがち」、「引っかけが多い」等、当日の球筋や調子を見て、当日のラウンドでのアライメント(ターゲットに対する正しい身体の配置)の取り方に活かしましょう。
ゴルフ場に着いてからのパター練習
ゴルフ場に着いてからは、ショートゲームの練習に徹しましょう。
事前に打ちっぱなしでショットの練習を行うことにより、ゴルフ場の練習グリーンでしっかり時間をかけてパターの練習が出来ることと思います。
まず最初に、当日のグリーンの種類(高麗かベントか?)と速さ(何フィートか?)を確認して、それからパター練習に入りましょう。
ドライバーについて
一番最初のドライバーショットについては、誰でも緊張して本来のショットが出来ないものです。
したがって、以下に気を付けて確実性をあげましょう。
・スタンスはいつもより少し狭め
・ティーの高さは少し低め
・コックを少なめにして8割り程度の力配分でスイング
・絶対にヘッドアップせずに最後までボールを見て打つ
これらを心がけることで、確実性が格段に増すと思います。
2打目以降のウッドとユーティリティについて
ロングの2打目で、ウッドかユーティリティを使う時には、以下に注意して頂きたいと思います。
これらは、つい忘れがちなのですが、次のラウンドでは絶対に意識してみてください。
無理をしないクラブ選び
ロングホールのあるあるで、ドライバーでナイスショットの後、残り250ヤードしかないのに3ウッドでチョロって、残り200ヤードを無理やり3オン狙いに行ってしまうことなんかありませんか?
この場合、残り250ヤードであれば、6番アイアンや7番アイアンで150ヤード確実にフェアウェイに置いておけば、残り100ヤードのショートアイアンで打てる距離が残り、パーオン率はグッと増すことになります。
自信のあるクラブで自信のある距離を、地道に積み重ねていきましょう。
落としどころと曲がった時のリスクを考慮したアライメント
ティーイングエリアであれば、同伴者のショットやカートナビのコース攻略で、打ち下ろし度合いや狙いどころが分かりやすいものですが、2打目以降にウッドやユーティリティーを使おうとする場合は、落としどころの判別が非常に難しいと思います。
特に、打ち下ろしの場合は、ナイスショットした時の飛距離が思ったよりも出てしまうことや、ちょっとした左右の曲がりにより大きくフェアウェイを外してしまうリスクが、大変大きいことを認識してください。
・自分のナイスショットした時のランを含めた飛距離だと、どこに落としどころがあるのか?
・また、自分のミスショットした時の曲がり幅が、打ち下ろしだと何ヤードくらい曲がるのか?
これらを考慮してスパット(1~2ヤード先の枯葉等の目標)を定めて、アライメントを取ることを忘れないようにしましょう。
ちなみに、私は自分のミスショットの曲がり幅を、いつも行く練習場の2階席で、真正面にグリップをかざしてみて「これくらいの打ち下ろしであれば、グリップの幅3本分曲がれば30ヤード曲がる」等、グリップの幅で基準を持っています。
この基準を以て実際のフェアウェイにグリップをかざしてみると、「左側狭いっ!グリップの幅1本分しか無いやーん。これは、いつも行く練習場の柱1本分だよー。ここは安全にミドルアイアンで置きに行こう。」なんて、コースマネジメントも容易になります。
グリーンの狙い方について
主にミドルアイアンとなると思いますが、グリーンを狙う時に出来る限りピン奥につけないように心がけましょう。
ほとんどのグリーンは受けており、奥から手前に向けて下っているため、グリーン奥に外してしまった場合は、難しいアプローチが残ってしまいます。
また、パッティングにおけるファーストパットは、下りのパットより上りのパットの方が、2パットで上がれる確率は格段に高くなりますので、その点も考慮してピン奥につけないような狙い方をしましょう。
ランを考慮すれば、グリーンエッジまでの距離でアイアンの番手を選択すると、ショートしてもフェアウェイ花道からアプローチ出来ますので、より安全かもしれません。
アプローチについて
グリーンの狙い方でも述べました通り、ピン奥につけないようなアプローチを心がけましょう。
また、アプローチする際のライについて、しっかり確認して、芝目が逆目であったり、冬場で芝が薄かったりした場合は、56度や58度といったロフトのあるウェッジでは無く、ピッチングや9番アイアンといった、ロフトが立ったクラブでピッチエンドランをベースとした安全なアプローチを選択しましょう。
更に、砲台グリーンであった場合、グリーン面にファーストバウンドさせるのでは無く、グリーンのエプロンにワンクッションファーストバウンドさせるのも効果的だと思います。
特に、ロフトが立ったクラブでアプローチする際に、砲台グリーンのエプロンにワンクッションさせると、上手い具合にボールの勢いを殺してくれるので、是非、身に付けてほしいテクニックのひとつです。
パターについて
とにかくファーストパットは、カップに入れることでは無く、カップを中心とした直径1メートルくらいの円の中に止めるイメージを持ちましょう。
例えで言うと、カーリングでストーンを円の中に止めるイメージですね。
更に、出来るだけ上りのパットが残るようなファーストパットを心がけましょう。
極端な例で言うと、傾斜の横からカップを狙う際に、ストレートにカップを狙うと、必ず上りのパットが残ります。
それくらい、セカンドパットのことを考えてパッティングのマネジメントを行いましょう。
メンタルについて
ゴルフはメンタルなスポーツですので、普段練習場で出来ていることを本番コースで再現することは、とても難しいことです。
この、「いつも通りやることが一番難しい」ことをしっかり胸に刻み、「失敗しても命を取られるわけでは無い。」、「失敗したら次回同じミスをしないようにしよう。」と、ポジティブに捉えて、せっかくのラウンドを楽しく満喫しましょう。